その退職ちょっと待った フリーランス生活のデメリットを紹介

こんにちは。ファイナンシャルプランナーの橋本健一です。

昨今では働き方も多様化しており、会社員や公務員といったサラリーマンして働くのではなく、フリーランスとして自営業で働く人も増えてきています。そのため会社員のかたわら副業で稼いでいる人の中にも、自由なフリーランス生活に理想を感じて会社を退職し、独立を考えている人もいるでしょう。

ところが実際に経験してみると誰にも縛られない自由な生活を送っているフリーランスよりもサラリーマンのほうが優れている部分もあることに気が付きます。

ここでは会社員とフリーランスの特徴の違いや仕事を辞めたくなったときに取るべき行動についてファイナンシャルプランナーの視点から紹介していきます。

目次

フリーランスのメリット

サラリーマン時代の悩みから解放される

フリーランスは働き方が誰かに決められているわけではないので、とにかくサラリーマン時代に抱えていた多くの悩みから解放されることになります。例えば具体的にあげるとしたらこんなところです。

  • 働く場所・時間
  • 仕事内容・量
  • 人間関係
  • 仕事の報酬

次はこれらのトピックについて具体的に見ていきましょう。

働く場所・時間

サラリーマンであれば仕事場が決まっているケースが多く、決められた始業時間までに会社で当日の仕事を始められるように準備をしなくてはいけません。

外回りの多い保険やネット回線、不動産のセールスの仕事ならば、その限りではありませんが週1回や月1回といったふうに決められている朝礼の時間など、どうしても会社に行かなくてはいけないタイミングもあるでしょう。

フリーランスであれば特定の仕事場を選ばないため、喫茶店でコーヒーを飲みながらや旅行に出かけながらでも依頼人とのやりとりを交換し、頼まれた作業をすることもできます。

また就業時間もサラリーマンでは朝8時や9時から実質8時間程度といったふうに拘束時間が決められていることが多いですが、フリーランスでは決まりがないため自由に好きなタイミングで作業することができます。

仕事が長引いて残業になってしまうこともなく、今日は仕事したくないなーと思ったら誰にも言わすに自分で休みにしても文句をいわれることはありません。もっとも完全に自由というわけでもなく、依頼された案件自体は期限内に終わらせる必要はありますが……。

仕事内容・量

先ほどまでの話にもつながりますが、フリーランスの仕事内容や仕事量は自分で好きなように調整することができます。仕事が増えすぎたなーと思ったら一旦は受注をストップして減らしていけば良いですし、やりたくないと思った仕事は引き受ける必要もありません。

働けば働くほど収入も増えるのでうれしい悲鳴ではありますが、仕事量を調節して自分の趣味やかけがえのない人との時間を大切にすることもできるのがフリーランスのメリットです。

人間関係

もうひとつ人間関係も自分の好きに選ぶことができます。会社の退職理由でもトップ5に入るぐらい多い人間関係への不満ですが、フリーランスならば「この人嫌だな……」と思った人がいたら仕事を引き受けなければ良いだけなので人間関係で不満を持つことはありません。

嫌な上司や反抗的な部下、一言多いお局様なんかと社交辞令で取り繕って人間関係のストレスをためることがないのがフリーランス生活の良いところです。

仕事の報酬

サラリーマンをしていると窓際の“仕事しないおじさん”といった人や仕事が出来ない同僚と自分の仕事量を見比べて、明らかに負担が大きいのに貰ってる給料は大して変わらないといったことがあるかもしれません。

フリーランスではお金の管理をするのは自分自身ですし、儲けを会社に持っていかれることもないので働いたら働いただけの利益が自分に返ってくることになります。

保険・不動産などのインセンティブのある仕事と違い、多くの仕事では働く量に関わらず給料の天井が決まっていますので、月収数千万円から1億と狙える可能性のあるフリーランスは収入面でも魅力的かもしれません。

注意したいフリーランスのデメリット

ここまで意図的にフリーランスの良いところばかりを並べてみましたが、フリーランスになったところで良いことばかりではありません。

  • 収入が安定しない
  • 社会的信用が低い
  • 社会保障が薄い
  • 税金の負担が大きい

収入が安定しない

フリーランスの報酬は商品の売り上げや引き受けた案件の単価によって決まります。サラリーマンなら決まった期間ごとに何円といった形で給料が決まっていますが、フリーランスは月に何円と言った保証がないため収入が不安定になります。

ある月はサラリーマン時代の2倍、3倍といった金額が入ってきたかと思えば違う月は収入ゼロなんてこともありえます。働けば働いただけ収入が得られるメリットの反面で、仕事の内容に左右されるため収入が不安定になるのはフリーランスのデメリットです。

社会的信用性が低い

上記のデメリットにも関係してくることですが、サラリーマン(特に正社員)であれば毎月のように定収入があるのに対し、フリーランスは収入が突然に途絶えてしまうことがありえます。

そのためクレジットカードの作成や自動車・住宅ローンといった借金が組みにくくなります。ならフリーランスなら全然クレカの作成やローンが無理かというと審査に通る可能性はゼロではありません。

最後は信用の問題なので、金融機関に「この人なら大丈夫だな」と思わせれば大丈夫です。しかしフリーランス1年目ともなると健全性を証明することすら難しくなります。

当たり前のように審査に通るサラリーマンの社会的信用性の高さを侮ってしまうと失敗の元でしょう。そのため会社員からフリーランスへと独立を考えている人は出来なくなってしまう前に準備しておくことをおすすめします。

社会的保障が薄い

金銭面だけでなく社会的補償においてもサラリーマンよりもフリーランスのほうが薄くなっています。例えば年金を見ていきましょう。

国民年金を土台に補償を積み上げていく年金は性質上「一階建て」「二階建て」といった表現がされることが多くなっています。まず一階部分が20歳から60歳までの全ての国民に加入する義務がある「国民年金」です。

会社員や公務員(第2号被保険者)の配偶者で1年間の所得が所定の金額未満の場合は3号被保険者として保険料の支払いは免除されます。ただし自営業者の加入することになる第1号被保険者に扶養という制度はないので自分だけでなく配偶者も第1号被保険者として国民年金や国民健康保険の支払い義務が発生します。

税金の負担が大きい

サラリーマンを辞めた時点から健康保険や国民年金、都道府県や市町村といった地方自治体に支払う住民税などの負担が重くのしかかってきます。

人によっては退職金などから臨時収入を得られる人もいるかもしれませんが、意外と公的制度へ支払うお金を済ませた時点で得られたはずのお金もどこかへ消えてしまいがちです。

そもそも住民税や健康保険などの金額は自分が去年稼いだ金額をもとに今年の収入を予想して支払うものです。そのため急に大金が入ってきた翌年や退職などで収入が途絶えた年は思わぬ負担になってしまうことでしょう。

多く徴収された場合や逆に少なすぎたりしたときの差額は年末調整や確定申告といった方法で取り戻す(少なかったら支払う)こともできますが、今の会社から退職を考えている人などは急な負担に備える意味でも半年や1年分の生活防衛資金を事前に用意しておくと良いでしょう。

サラリーマンとフリーランスの働き方の違いや共通点

株式などペーパーアセットからの配当金などを除き、基本的にはサラリーマンでもフリーランスでも収入を得るためには働かなくてはいけないという点は共通しています。

ある程度はフリーランスのほうが自分の“好きなこと”を選んで働ける分、義務感的に“仕事をしなくてはいけない”感は薄れるかもしれません。一方でフリーランスでは会社員“8時から17時”といった仕事時間が決まっているわけではなく、自分で区切りをつけない限り一日中仕事をしている感覚にさいなまれてしまうかもしれません。

例えば“せどり(転売)”などで食料や日用品などといった生活必需品を買いに来たついでに今後に仕入れたい商品のリサーチをしたりしている場合「今は仕事なのか、それとも休みなのか」といった明確な区別はつけにくいように感じます。

フリーランスでも社会的補償を手に入れる方法

あなたが、もし「サラリーマンとしてフルタイム労働はしたくないけど、同じぐらいのメリットを得たい」のであれば、果たすのならば、サラリーマンとして働かずメリットだけ得られる方法もないことはありません。

  • 派遣(契約)社員・アルバイトで働く
  • マイクロ法人を設立して役員になる

ひとつは完全週休二日制のフルタイム労働とはいかないまでも、社会保険が適用される範囲で働き続ける方法です。

2022年10月から段階的に社会保険の加入が緩和されて小規模な事業者でも義務付けられるようになるため働くのは嫌じゃないけど自由な暮らしを手に入れたい人におすすめです。

次に紹介するのが自分でマイクロ法人を設立して役員報酬を得ながら社会保険に加入する方法です。こちらは既に在る程度副業で稼げるようになった人向けの手段となっています。

社会保険状のメリットだけでなく所得税が超過累進税率で稼げば稼ぐほど税金が高くなってしまうのに対し、必要以上のお金を会社の資産として残しておくことで節税対策することも出来ます。

結局は一長一短

サラリーマンとフリーランスのどちらかが優れているかという問題に対する答えは一長一短。人間関係や仕事に対してサラリーマンの感じるストレスが解消される一方で生活面で安定しないため社会的信用の低さが問題になってきます。

そのためフリーランスになろうと思った場合、よく言われるように半年から1年ほどの生活保護資金や稼げるようになったタイミングで独立するなど準備を怠らないことが必要になってきます。

つい隣の芝生は青く見えてしまいがちですが、表面的な部分だけでなく裏側までしっかりと深掘りして後悔のない選択肢を選びたいものです。

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